ICU看護師は、観察力が高い人に向いている職場といえるでしょう。ICUに入院している患者さんは重篤度が高い人が多く、意識が無い、動けないといった人がいるのが当たり前です。患者さんは自分で動くことはおろか、それを訴えることも難しい状況にあるため、そのぶん看護師には観察力が求められるのです。患者さんが見せるサインを見逃さず、適切な看護ケアを行っていかなければなりません。
冷静かつ柔軟な対応ができる人もICU看護師に最適です。ICUでは患者さんの容態が急変することが多く、その都度状況に応じて冷静な対応を行っていかなければなりません。何が起きても状況を冷静に見極め、適切で柔軟な処置を行っていく力がある人は、ICUでは非常に重宝されるでしょう。
また、的確な気遣いができる人もICUでの勤務に向いています。そもそも看護師として働く以上、それなりに気遣い能力が必要とされます。そんな中で、患者さんの家族のケアが必須なICUにおいては、特に繊細な気遣い能力が重視されます。
ICUに入院する患者さんの家族は、大切な人の死に直面する大きな不安を抱えています。そのため、医師側と患者さん側の橋渡し役となる看護師は、患者さんの家族に対して、丁寧な説明と適切な声掛けを行う必要があるのです。また、声掛けをする際に感情移入しすぎないのも大事なコツになってきます。感情を持っていかれると、自分が重苦しい気持ちに苛まれ、業務中もつらくなってしまいます。そのため、相手に細やかな気遣いをしつつ、自身のメンタルにも気を遣える能力が大切なのです。